オーダースーツ

歴史上のファッション用語

サビルロウ

一流のカスタムテーラーが軒を並べていることで有名な、ロンドンの西端にある街路名。「背広」の語源だがこの名に因むことでも知られている。また、「背広」※の語源については諸説があり、前記のほかに「モーニングコートの狭い背巾に対して用いる」とか「市民服をいうシビルクローシズからなまったもの」などが代表的なところである。

ブランメル

正統派ダンディの象徴とされる19世紀初期の英国人。 本名をジョージ・ブライアン・ブランメルといい、1778年にロンドンに生まれイートンカレッジ、オックスフォード大学に学んだ。非常に独創的な洒落ものであったところから、ボウブランメル(ボウはしゃれ男、美麗などの意味)と呼ばれ、氏はプリンス・オブ・ウェールズ(後のジョージ4世)とのごく密接な友人という立場からも、ロンドン社交界の花形として名をはせ、1840年、62才で没した。現在我々がブランメルから学ぶべき点は、シンプリシティな考え方にある。彼の「単純美の追及」思想は、華麗な色柄・装飾を省き、簡素に装うことを意味した。19世紀半ばから現代に至るメンズファッションの、特にフォーマルウエア※に対するルールは彼によって決定されたといっても良い。

アスコット

アスコットとはイングランド、アスコットヒースの王室所有競馬場の名称。この場所で貴族たちがモーニングに幅広のネクタイをつけたことが、アスコットタイ※の名称の始まりになった。礼装用のネクタイとして使用される。また同型でさまざまの色柄を使ったものは、カジュアルなアクセサリーとして”アスコット・スカーフ”の名前で呼ばれる。しかし日本ではアスコットタイとアスコットスカーフの使いかたが混同されている。

ウインザー

プリンスオブウェールズエドワード8世のことで、1920年代から 1940年代のファッションに大きな影響を与えた人物として知られる。ウインザー卿が一般化させたものにはタブカラー※、英国近衛歩兵第一連隊の兵士のタイスナップ、ブリムハット、ウインザーノットタイ、ブラウンのバックスキンシューズ、フェアアイルセーターなど多岐にわたっている。

ラーラースーツ

トラディショナルモデルの原型とされるスーツ。 1910年、アイビーリーグの学生たちに愛用され流行したものである。ラーラーとはアメリカの俗語で「大学生の、喝采、万歳」のこと。

ラウンジジャケット

現代の背広の原型とされる上着のこと。 1850年ごろ、イギリスで流行し、それは燕尾服などの長い裾を切り落とした、上着丈の短い略式のジャケットであった。その後、ラウンジジャケット、ウエストコート、ズボンを同一の生地で仕立てることによりラウンジスーツと呼ばれ、背広として定着する。

ポストボーイ・ウエストコート

19世紀イギリスにおいてポストボーイ(郵便配達人)やパステリアン(馬車の第一列左馬の騎手、また御者)たちに、防寒を目的として着られていたベストで、現代のスーツベストの原型とされるもの。シングルブレステッド5ボタンで、一番下のボタン位置から12センチほどの余裕をもった丈の長いベストである。さらに第5ボタンの位置に水平の飾りステッチをほどこし、フラップポケットがふたつ、ステッチ下につく。フロントの裾は大きくカットされ、先端を尖らせたり、時には丸くカットされる。また深いサイドベンツも特徴のひとつである。多くはタッタソールチェックの紡毛地が用いられた。

コート・ドレス

18世紀初期にみられるドレッシーな正装。 ベルベットのテイルコートと膝丈のブリーチズ、それに黒のシルクストッキング、そのスタイルに白の手袋、コックドハット(ナポレオンの軍装にみるブリムのはねあがった帽子)、装飾用の短剣を添えて完成する。コートは「廷」の意味がある。

ピーコック・レボリューション

「孔雀革命」と訳せるメンズファッションの方向を決定付けた用語であり現象である。1967年アメリカのディヒター博士が提唱し、総合化学繊維メーカーの大手、「デュポン社」が提案したファッションプロモーションである。1950年代から60年代のダークスーツ全盛時代を基盤にして、この運動はまずドレスシャツとネクタイのカラフル化に始められた。雄くじゃくのように男性を色彩を取り入れようと訴えたわけである。言葉自体は過去のものなってしまったが現在のメンズファッションのカラフル化※、カジュアル化の進展を見るとき、この運動の果たした大きさを改めて感じる。

ベルエポック

20世紀初めから、第一次世界大戦までの時代を意味する。 「良き時代」から、新しい時代20世紀の開幕を象徴する言葉として使われた。ファッションの世界ではポールポアレ(1879~1944)などによるショートスカートの登場、アメリカでの”ギブソンルック”※の流行などがあげられる。

スパッツ

白やグレーのリネンなどでできた靴カバーの1種。 19世紀から20世紀にかけて男女ともに用いられ、特に男子の礼装用として多く使われた。1920~1930年代の男の足元によくみられる。靴の上からくるぶし部分をおおうもので、多くはボタン留めとされる。語源は防寒用、泥よけ作業スパターダッシズからである。

ブリーチズ

昔の男性用半ズボンとして数々の歴史があるが、ここでは18世紀ヨーロッパの宮廷に出入りした男性の下体衣の意味を取り上げておこう。現代においては”ライディングブリーチズ”があり、乗馬などに用いられる。ニッカーボッカーズににたタイプのズボンである。

オーダースーツ Pitty Savile Row
http://www.order-suits.com/

日時: 2011年02月05日 11:06 |

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