オーダースーツ

礼服・礼装・フォーマルの種類

フォーマルウエア

「礼服」の総称。 フォーマルとは「形式的な、礼式の」といった意味である。用いられる場所、場合に応じて”モーストフォーマルウエア(正礼装)””セミフォーマルウエア(半礼装)””インフォーマルウエア(略礼装)”の3種があり、時間に応じて”フォーマルデイウエア(昼間の礼装)””フォーマルイブニングウエア(夜間の礼服)”の2種類がある。現代のメンズウウエアにおいて、もっとも格調を重んじ、TPOに注意しなければならない服装とされている。

モーストフォーマルウエア

フォーマルウエア(礼装)の中でも、もっとも正式な服装をいう。「正礼装」と訳される。昼間の正礼装は現在ではモーニングコートであり、夜間のそれは燕尾服(イブニングコート)である。

セミフォーマル・ウエア

「正礼装」準する「半礼装」のこと。昼間のそれはモーニングコートであり、夜間はタキシードである。しかし昼間の正礼装であるフロックコートがまったく存在しなくなった現在では、モーニングコートに代わって、上着だけど黒のドレッシーなものにした服装(トラウザーズ、ドレスシャツなどはモーニングコートの場合と同じ)を半礼装とすることが多い。

インフォーマル・ウエア

インフォーマルとは「公式でない」の意味。 略礼服のことである。モーニングコート、イブニングコートなど、もっとも正式なフォーマルウエアに対して用い、ブラックスーツなどをさす。

ディレクターズスーツ

昼間の準礼装として用いられる礼服のひとつ。 黒のダブルブレステッドジャケットと、モーニングコート用の黒白の縞ズボンを組み合わせた服装のこと。モーニングコートほどかしこまらず、ブラックスーツほどくだけない感じから新しいフォーマルウエアとして注目されたが、現在ではあまり着られない。やはり、モーニング的な感じがぬぐえないのと、よりイージー性を求める現代人の感覚にマッチしないせいかもしれない。

ブラックスーツ

黒の背広の総称だが、特にインフォーマルウエア(略礼装)として用いられるドレッシーなものをさすことが多い。カシミヤ、ドスキン、上質のウーステッドなどで仕立てられアクセサリーズをうまく合わせて、昼・夜のかしこまらない礼服として着られる。かつてはピークドラペルでシングルブレステッド1ボタンといった上着をよく用いたが、現代的な意味合いをもたせるならノッチドラペルでシングルブレステッド2ボタン型のスリーピーススーツで十分である。ベストを替えたりアクセサリーズを変化させて、さらに用途が広まるというものである。

燕尾服

夜間の正礼装として用いられる礼服のこと。 公式レセプション、観劇、結婚式などに着られることになっているが、現在ではクラシック音楽のコンダクター(指揮者)の服装以外に、見ることはめったにない。ダブルブレステッドで6ボタン、衿はピークドラペル、ウエストに切り替えがとられ、一見、ツバメの尾に似ているところからこの名がある。生地は、黒、時としてミッドナイトブルーのドスキン、カシミヤ、上質のウーステッドなどを用いる。ベストは白ピケでダブルもしくはシングルブレステッド。トラウザースは上着と共生地で仕立て、左右の脇線に側章が2本飾られる。男性の最高の盛装であるだけに、アクセサリー類も最もシックなものが選ばれている。

スワローテイル

燕尾服のこと。 日本語の訳にはこれをそのまま用いたもの。

テイルコート

燕尾服のこと。 アメリカで一般的に用いられる言葉。略してテイルスともいう。

イブニングコート

燕尾服のこと。 正確にはフォーマル・イブニングコートである。

アフターシックス

午後6時以降に着る礼装の総称。 タキシード、イブニング、コートなどの他、ドレッシーな服装全般を含めて呼ばれる。

タキシード

夜間の半礼装として用いられる礼服のこと。 ダブル、シングルブレステッドの両方があるが、多くはシングルで前1つボタン。衿はピークドラペルまたはショールカラーで拝絹を伴っている。トラウザースは共地で仕立てられ側章を1本飾る。裾の折り返しはつかない。ドレッシーなホワイトシャツ、黒のバタフライボウ、カマーバンド、スタッドなどを、そのアクセサリーズとしている。生地は黒または濃紺のカシミヤ、トスキン、ベルベット、チェビオットなどを用いる。もっとも現代的な礼服、社交服と呼ぶことができ、デザインや生地の変化も多い。変わったデザインや生地で仕立てられたものは、ファンシータキシードと呼ばれる。アメリカはニューヨーク州オレンジカントリーにある「タキシードパーククラブ」のユニフォームとして19世紀の末、決定されたことに名称が由来する。ちなみにパーティの招待状に「ブラックタイで-----」として指定があればタキシード着用、「ホワイトタイで---」の場合は燕尾服の着用をそれぞれ意味する。

ディナージャケット

タキシードのイギリスでの呼ばれ方。 タキシードはイギリスのディナージャケットを「タクシード公園クラブ」のユニフォームに採用したことから名づけられたことでもわかるように、名称の上ではディナージャケットの方が先輩にあたる。もともと、燕尾服の後ろ裾を切り落とすことによって誕生した、略礼服だといえる。テールレスイブニングの別称はここに由来してる。

スモーキング・ジャケット

タキシードのフランスでの呼び方。 単に"スモーキング”ともいわれる。その昔、晩餐後のタバコを楽しむために、フランスの男たちは特別の喫煙室でくつろいだという。その時、着ていた服が今でいうタキシードの前身であったところからスモーキング(喫煙)の名がついた、といういわれがある。

モーニングコート

昼間の正装として用いられる礼装。 本来はフロックコートが第一礼装であったが、それに代わって普及している。前裾が大きくカットされ(カッタウエー)、スリークォーターレングスの丈、シングルブレステッド1つボタン、衿はピークドラペル、胸にウエルトポケット、ウエストシームを特徴とする。トラウザースは黒灰の縞ズボンにする。ベストは普通、黒の礼服地で作られ、結婚式の場合、花婿がグレーフランネルのものを使うこともある。生地は黒のドスキン、カシミヤを用いる。日本では、礼服の万能着と解釈して、昼間に引き続き夜間も着用することがあるが、本来の意味からも慎まなければならない。なお、イギリスではアスコット競馬場での正装としてグレー地のスリーピーススタイルに仕上げてグレートップハットをかぶることがある。

カッタウェー

モーニングコートのアメリカでの俗称である。 前裾が大きくカッタウェー(切り落とす)されていることから、こう呼ばれる。

ストライプド・トラウザース

「縞ズボン」のこと。 モーニングコートなど昼間の礼装に用いられるスラックスで、明るいグレーと黒のタテ縞を特徴としウーステッドやチェビオットで作られる。ストライプは太めのものが現代的である。折り返しはつかず、裾口を斜め後ろにカットする。必ずサスペンダーを使用してはかれる。

タックステイル

タキシードとテイルコートを一緒にしたような感じの、新しいフォーマルウエア専門メーカー「アフターシックス社」の登録名称である。

メスジャケット

夏季に用いられる礼服の1種。 燕尾服のウエストシームから下半分をそっくり切り落としたような形で、ショールカラー、ショートレングスを特徴とする。色は白であり、黒のトラウザースを合わせる。黒のバタフライボウとカマーバンドをアクセントとする。多くは熱帯地方で夜会用として使われる。

日時: 2011年02月02日 20:56 |

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